イサキの水なます

房総半島には、なめろう、さんが、水なますという三点セットのような漁師料理がある。魚の身と味噌と薬味をいっしょにたたいたのが「なめろう」。これを青ジソの葉にはさんで焼いたものを「さんが」。たたいたものを冷たい水に浮かせるのが「水なます」と言う。いずれもアジ、サンマ、タカベ、イワシなどでも作る。どれもそれぞれ旨いものだが、水なますだけはイサキが群を抜いて美味だと思う。
【調理手順】
  1. イサキのウロコをきれいに取り除き、ハラワタをかきだして頭をおとす。
  2. 三枚におろし、腹骨を切り取って皮を引く。
  3. 長ネギ(青い部分)、根ショウガ、青ジソの葉のみじん切りに少量の味噌(赤味噌はあわない)を加える。
  4. 3、の薬味にイサキの二枚の身を合わせて包丁でたたく。
  5. 十分にたたいた後、これを一口大に箸でつまんで、氷で冷やした冷たい水に浮かせる。水に少量の味噌を溶かしてもよい。
この料理のコツはとにかく冷たい水を使うこと。氷を溶かしたばかりの水が一番いい。房総の漁師さんはこの水なますを夏の暑い日の船上でよく楽しんでいる。特に食欲のない時には、絶好の食事となる。
なお、イサキを三枚におろすときは、前もって硬い背びれを取っておくとおろしやすくなる。