健康食としての魚

コレステロールに効果

魚の脂質は高度不飽和脂肪酸が主体となっている。この不飽和脂肪酸こそ血液中のコレステロールを減らし、血栓をつくりにくくする作用がある。

コレステロールはさまざまな現代病の原因となり、それに有効に働くというので注目を集めている。

魚の脂質に対して、牛や豚などの脂肪は飽和脂肪酸といって、不飽和脂肪酸とは反対の作用を持ち、コレステロールを増やす働きをする。

マダコのタコ飯

タコは刺身、ゆでダコ、煮付けなどと幅広く利用できるが、いずれにしてもタコの下ごしらえが重要になる。これを手抜きすると泥臭かったり生臭かったりするので、ていねいに処理する。

タコ飯の作り方は各地方によって異なるが、ここでは敦賀半島の漁師さんが作る地獄めしによるタコ飯を作ってみよう。地獄めしとはお湯から米を炊く方法をいう。

【調理手順】
  1. 米はあらかじめといでザルにあげておく。
  2. タコの頭の部分をひっくり返してハラワタやクチバシなどを取り除く。
  3. タコに粗塩をたっぷりと振り、よくもんで水洗いする。吸盤は念を入れて、ていねいに洗う。
  4. これを2,3回繰り返してヌメリと汚れを十分に洗い流す。
  5. タコをぶつ切りにする。
  6. 昆布のだし汁にぶつ切りしたタコを入れ、醤油と日本酒で味付けをする。
  7. 用意しておいた米を加えて炊き上がったところで出来上がり。
湯の中にタコを入れるから生臭くない。だから地獄めしに限るという人は少なくない。
3月頃に卵をいっぱい持ったタコが釣れることがある。その卵は「タコまんま」と呼ばれ実においしい。卵は卯の花同様に料理すればよい。

イイダコの里イモ煮

イイダコは20cmほどのかわいいタコ。全国の浅い海や内湾の砂泥地に棲んでいる。
冬場になると飯粒のような卵巣を持つ。これがイイダコ(飯だこ)の名前のいわれであるが、この時期は特別にうまい。頭を口に含むと、えもいえぬ風味が口の中いっぱいに広がってくる。

【調理手順】
  1. ザルに入れて粗塩をかけて、2,3回もみ洗いと水洗いして、ヌメリを取る。
  2. スミ袋や目、クチバシを取り除く。スミ袋を抜かないと料理が真っ黒になってしまう。
  3. 下ごしらえしたいいだこに熱湯をかけるか、サッと熱湯にくぐらせるかして湯に通す。
  4. 水、醤油、砂糖、日本酒の煮汁で煮て、根しょうがを加える。
  5. これにあらかじめ水煮しておいた里イモをいれて味をなじませる。
  6. 出来上がりにネギの細切りを添えると出来上がり。
このイイダコは里イモとの相性が抜群にいい。
温かいうちに食べると、他では絶対味わえない歯ごたえと風味を楽しめる。

アマダイの幽庵焼き

料理書を見るとアマダイの旬は春になっていることが多い。しかし釣り人にとっては冬のイメージの方が強い。
これも料理書を読むと、アマダイは身が柔らかいので刺身に向かないとされている。しかし釣りたてのアマダイを刺身で食べると、ねっとりと歯にまとわりついてきて、ほかのどんな魚でも味わえないほどうまいものなのである。

ここでは近江の茶人、幽庵が創案したとされる「幽庵焼き」に挑戦してみよう。

通常の照り焼きは醤油とみりん、砂糖を煮詰めたタレをかけながら焼く。幽庵焼きでは醤油と日本酒、みりんの汁に漬け込んでから焼く。ここまでなら単なる漬け焼きだが、これにゆずの輪切りを添えると幽庵焼きになる。

【調理手順】
  1. アマダイは身が軟らかいので、皮をそぐようにしてウロコを取る。
  2. 頭を落として腹を切り、エラとハラワタを取り除く。
  3. 三枚におろし漬け汁に漬ける。
  4. 漬け汁に漬けた魚を金串に打ち、火にかける。みりんが多少入っているので、中火で焼いてこげるのをさける。
  5. 焼きあがる前にハケでみりんをさっと塗って照りを出す。
  6. ゆずの輪切りを添えて出来上がり。
照り焼きや漬け焼きはタレを焼くことによって香ばしい香りを出し、魚の臭みを抑える。特にアマダイの場合は淡白な身に風味が増していっそうおいしくなる。

一般的にアマダイといわれている種類はアカアマダイのことで、他にシロアマダイ、キアマダイの種類がある。味はシロ、アカ、キの順とされている。

カマスのフライ

カマスの白身はあっさりとした中にもかなりの脂肪分があり、なかなかうまい魚だ。
その料理法はいろいろあるが、カマスのフライはおすすめできる一品だ。
  1. 頭を落としてハラワタを取り除き、大名おろしで三枚にする。
  2. 腹骨をすき取り、適当な大きさに切って、軽く塩とコショウをふって、10~20分ほどおく。
  3. それに小麦粉をまぶして、次に溶き卵をくぐらせ、さらにパン粉をまぶして軽く指で押さえる。
  4. これを熱した油で、からっと揚げる。
  5. このカマスのフライにはタルタルソースがよく合う。レモンを添えて出来上がり。
フライを上手に揚げるコツは、温めた油を一定の温度に保つことだ。それには材料をたくさん入れすぎないこと。鍋の面積の半分ぐらいにおさえたい。
からっと揚げるにはていねいな油切りを心がけること。

マゴチのあらい

マゴチのあっさりした白身はどんな料理にも向いている。ここでは夏向きの「あらい」に挑戦してみたい。

マゴチを釣り上げたら首に包丁を入れて活き締めにする。持ち帰ったら手早く料理にかかる。それが鉄則である。

【調理手順】
  1. マゴチを三枚おろしは面倒である。腹を下にしてまな板に置き、包丁で尾の方から背ビレを切る。次に腹を上にして胸ビレを切り取る。全体のウロコを包丁の刃先で取る。
  2. 腹を上にして、カマの付け根に包丁を入れて中骨まで切る。
  3. 肛門から縦に包丁を入れて腹を割く。左手でエラをつかみ出し、その付け根を切り取る。
  4. エラを引っ張ってハラワタを取り出し、頭を切り落とし胸ビレとカマを切り取る。
  5. それから三枚におろす。一枚の身の皮を下にしてそぐように薄造りをつくる。
  6. 熱湯をかけて縮ませて、すぐに氷水に漬ける。引き上げてから水気を切っておく。
タレはポン酢醤油にモミジおろしと葉ネギ。または味噌、日本酒、みりん、酢と辛子少々を練った酢味噌でもいいだろう。
旬は6月から8月。この時期になると脂がのって、淡白でいて味の濃いマゴチならではの味覚が楽しめる。

イサキの水なます

房総半島には、なめろう、さんが、水なますという三点セットのような漁師料理がある。魚の身と味噌と薬味をいっしょにたたいたのが「なめろう」。これを青ジソの葉にはさんで焼いたものを「さんが」。たたいたものを冷たい水に浮かせるのが「水なます」と言う。いずれもアジ、サンマ、タカベ、イワシなどでも作る。どれもそれぞれ旨いものだが、水なますだけはイサキが群を抜いて美味だと思う。
【調理手順】
  1. イサキのウロコをきれいに取り除き、ハラワタをかきだして頭をおとす。
  2. 三枚におろし、腹骨を切り取って皮を引く。
  3. 長ネギ(青い部分)、根ショウガ、青ジソの葉のみじん切りに少量の味噌(赤味噌はあわない)を加える。
  4. 3、の薬味にイサキの二枚の身を合わせて包丁でたたく。
  5. 十分にたたいた後、これを一口大に箸でつまんで、氷で冷やした冷たい水に浮かせる。水に少量の味噌を溶かしてもよい。
この料理のコツはとにかく冷たい水を使うこと。氷を溶かしたばかりの水が一番いい。房総の漁師さんはこの水なますを夏の暑い日の船上でよく楽しんでいる。特に食欲のない時には、絶好の食事となる。
なお、イサキを三枚におろすときは、前もって硬い背びれを取っておくとおろしやすくなる。

サヨリの酢の物

サヨリのその味は淡白な一級品。塩焼きもいいし、丸干しもよろしい。吸い物にしても、ほかの魚では出せない特別上品な味覚を堪能できる。その特有の青臭さを嫌う人もいるが、刺身もまた驚くほど繊細な味だ。しかし、もっともこの魚の上品さを味わいたいのなら、酢の物が一番だろう。

【調理手順】
  1. ウロコを取り、頭を落として、切り口からハラワタを取り除き、大名おろしで三枚におろす。
  2. 次に腹の中の黒い膜を包丁でこそぎ取る。
  3. 塩をして30分ほどおき、水洗いしてから水気をよく拭き取り、皮をむく。
  4. 薄切りにして、これを盛り合わせて土佐酢をかける。
土佐酢は酢、カツオ節のだし汁、砂糖、塩、醤油を好みの量で合わせて沸騰させ、冷ましてから使う。酢の酸味がほどよく薄まり、サヨリの頼りないほど淡白な味に実によくあう。

アジのなめろう

アジは大衆魚であるが、釣りアジは高級魚といっていいだろう。そのアジを房総半島の漁師料理である「なめろう」で味わってみたい。大きなアジはタタキや刺身に利用して、こちらは小さなアジで十分である。

【調理手順】
  1. 小アジの下ごしらえは指でやる。頭を上にして背を左手のひらの上にのせ、腹を見せたかたちで持つ。左手の親指で頭をちょっと持ち上げ、右手の親指と人差し指でエラとハラワタをつまみ出す。残ったハラワタを右手の人差し指できれいに取り除く。
  2. 次に右手で頭を持ち、左手の人差し指と親指で頭の方から皮をむく。三枚におろすのは包丁でよい。通常は腹骨をつけたままの二枚の身を使う。
  3. 二枚の身に、適量の味噌、細かくきざんだ根ショウガ、長ネギ、青ジソの葉を加えて出刃でたたく。味噌の量で味が決まる。多すぎれば辛くなるし、少ないと物足りない。少なめに入れておいて、味を見ながら加えていったほうが無難だろう。
  4. 出刃でねばりが出るくらいまでたたくのだが、あまりたたきすぎると味がぼやけてくるので注意する。そして皿にちょうど厚めの板チョコのように盛る。そして格子模様をつけて「なめろう」の出来上がりである。
食べる時は模様にそって箸を入れてタレも何もつけずに口に運ぶ。天然の甘みが心地よい。

ガッチョの天ぷら

関西ではガッチョ、関東ではメゴチといい刺身もうまい。また日干しにして、これでダシをとると絶品の吸い物が出来上がる。とはいってもガッチョといえば天ぷらが定番だ。それにガッチョが釣れるときはシロギスも釣れる。釣りたてのシロギスとガッチョが揃えば、味の点でもどんな老舗の天ぷら屋にも負けない天ぷらが食卓を飾ることになる。
ガッチョの下ごしらえは面倒だ。まずヌメリを十分にとる。このヌルヌルを十分にとらないと泥臭さがぬけない。

【調理手順】
  1. ザルの中にガッチョを入れて粗塩をふって十分にヌメリを取る。
  2. ヌメリを取ったら、左手で頭を抑え、胸ビレの両側から包丁を斜めに入れて頭を切り落としハラワタを包丁の先で引き出す。
  3. 一度水で洗ってから、肩口から中骨にそって包丁を入れ、尾の付け根で包丁を止めて身と尾を切り離さない。
  4. 今度は中骨を下にして肩口から包丁を入れ、中骨と身を切り離し、尾の付け根で刃を立てて中骨を切り落とす。
  5. 両身の腹骨を除き、身の中央に縦に切れ目を入れる。
  6. 小麦粉と卵とをかき混ぜた衣をつけて、サラダ油でカラッと揚げる。
身が小さいので、あまり揚げすぎないように注意すること。

メバルのから揚げ

小型のメバルが釣れたときには、から揚げが向いている。頭もヒレも丸ごと食べられるから満足感がある。

【調理手順】
  1. ウロコを引いて、エラブタからエラとハラワタを取り出す。
  2. 水洗いしてから、軽く塩をふりかけ2~3時間おく。
  3. 両側に中骨に達する包丁目を2本ずつ入れる。こうすると火の通りがよくなる。
  4. 小麦粉か片栗粉をまぶして、油でカラッと揚げる。
酢醤油で食べてもよし、また中華風あんかけを作って、これをかけて食べるのもまた楽しい。

クロダイの炊き込みご飯

クロダイはどんな料理方法でもおいしい。刺身、あらい、塩焼き、バター焼き、から揚げなど。ここでは「クロダイの炊き込み」ご飯をご紹介しよう。炊き込みご飯はマダイ、スズキ、イカ、タコなどで作るが、クロダイが一番うまい。
クロダイの炊き込みはなぜ特別にうまいのか。クロダイで作るとご飯にねばりがでるからだ。

【調理手順】
  1. まずウロコを取り除き、腹を割いてハラワタを出す。頭はそのままつけておく。
  2. 米をといで、ダシを入れ、炊く前にクロダイを尾頭つきのままのせる。魚に水分があるため、米の水加減はやや少なめにする。
  3. これに細切りのニンジン、ささがきゴボウ、シメジなどのキノコ類を入れ、炊きあげる。
  4. 炊きあがったら、箸で頭や中骨、小骨を取り除く。
  5. 残った身をご飯と混ぜ合わせてから茶碗によそる。大きめの身を選んで、ご飯に乗せると見た目がよい。
クロダイの炊き込みご飯特有の香りが食欲をそそり、どんな魚飯よりもおいしい。
ただしクロダイは卵を持つ春の時期は、味が極端に落ちる。他の魚の多くは子持ちがおいしいのだが、この魚だけはどういうわけか子持ちがまずい。だから炊き込みご飯は春を除いた時期に挑戦するようにしよう。

アイナメの中華風カラ揚げ煮

この料理は中華風タレの出来がカギになる。タケノコ、ニンジン、モヤシ、シイタケ、その他のきのこ類などを油で炒め、これを酢、砂糖、醤油の煮汁で煮る。コショウや塩などの調味料を加え、これに溶かした片栗粉を加えて、とろっとしたあんかけ汁にする。

【調理手順】
  1. アイナメのウロコを引き、エラとハラワタを取り除く。頭はつけたままにする。
  2. 塩とコショウをふり、身の両側に3~4本の切れ目を入れておく。
  3. 小麦粉を薄くつけてカラ揚げにする。1尾のままだから、少し時間をかけてじっくりと揚げたい。
  4. 揚げた身を皿に盛り、中華風あんかけをかけて出来上がり。
さっぱりとしたアイナメの身が、中華風あんかけによってまた新しい風味を楽しませてくれる。

ベラの南蛮漬け

関東では外道としての存在だが、関西や瀬戸内では人気のある魚である。特にキュウセンと呼ばれるベラは高級魚扱いである。ここではベラの南蛮漬けを紹介しよう。

【調理手順】
  1. ベラはウロコが大きく頑丈で、その上ヌメリがあるので、根気良くウロコを引く必要がある。粗塩をふりタワシでヌメリを取っておくとウロコが取りやすい。
  2. 次にエラとハラワタを取り除き、水洗いしてから水気を切っておく。
  3. 小麦粉をまぶしてサラダ油でカラッと揚げる。
  4. これに刻んだ鷹の爪とタマネギの薄切りをのせ、三杯酢をかければ出来上がり。
食べ時は、三杯酢がちょっとしみたころ。小さいベラならば頭ごとガブリといける。

カワハギの薄造り

カワハギは白身がよくしまり、クセがないところはフグに似ている。弾力があり、歯ごたえもいい。
それにカワハギの肝は絶品である。
  1. まず頑丈なトゲを落としてから、皮をむく。口の先端を包丁で落として、口から皮を一気に引くとたやすくむける。
  2. 腹に包丁を入れてハラワタを取り出す。肝は大切だから傷つけないようにていねいに取り出しておく。
  3. 頭を落としてから五枚におろして薄皮をはぐ。皮のあった方を下にして1~2㎜ほどの厚さにそぐようにして斜め切りにする。
  4. これを大皿に花の文様のように並べれば、立派なフグ刺しのようになる。
ワサビ醤油やポン酢で食べるのもいいが、ここは一つ肝ダレといきたい。肝と醤油を和えてタレにする。これを薄造りにたっぷりとつけて舌にのせると、淡白な味に肝の濃厚な味が加わって、天然の風味が口の中にじわーと広がる。

グレの刺身

グレはメジナとも呼ばれ、磯釣りの対象魚として人気の高い魚である。
夏場のグレは磯臭く、冬場のグレは磯臭さが消え、とてもおいしくなる。夏は動物性のエサを食べているが、冬になると海藻など植物性のエサを食べることにより、味が変わる。この初秋から早春にかけてのグレは、刺身で食べたい。

【調理手順】
  1. ウロコをウロコ引きでよくこそげ取る。
  2. エラとハラワタを取り除き、頭を落とす。
  3. 三枚におろしてから、背と腹の身に分けて皮をはぐ。
  4. これを冷蔵庫に入れて冷やしておく。身が締まって味わいが深くなる。
  5. 平造りかそぎ切りにして、ワサビ醤油かポン酢醤油とモミジおろしで食べる。
タレは、白味噌、酢、砂糖、練りからしを合わせた辛子酢味噌で食べると、また違った味わいを楽しめる。

メバルと筍の煮付け

メバルは「春告魚」とも言われ、春になると釣りシーズンを迎える。また、春早く釣れるメバルを筍メバルとも呼ぶほど、同じ旬の筍とよく合う。早春にメバルを釣り上げたら、ぜひメバルと筍の煮つけで大いに春を楽しんでほしい。

【調理手順】
  1. メバルのウロコをていねいに取り除き、盛り付ける裏側の胸ビレ近くに5~6センチの包丁目を入れる。
  2. その包丁目から指を入れて、ハラワタとエラを引き出して、洗って水気を切っておく。
  3. 魚の表面に包丁目を一本入れる。こうすると味がしみやすくなる。筍は米のとぎ汁で茹でてから、適当な大きさに切っておく。
  4. 水、みりん、砂糖、日本酒の煮汁でメバルと筍を煮る。この時にむいた筍の皮を鍋に敷き詰めておくと取り出しやすい。
  5. 一度煮立ててから醤油を入れて、さらに煮込む。煮汁が少なくなったら煮汁をかけながら煮る。
  6. 煮汁がとろっとしたところで、山椒の芽を添えて出来上がり。
メバルを煮るコツはあっさり煮つけるか、濃いめににつけるかのどちらかにする。あっさり味ならば新鮮さを十分に楽しめるし、濃いめの味もまたメバルの風味をとく引き出すのである。

アコウダイの皮霜造り

冬から春のあいだのアコウダイ釣りは深場釣りファンに人気がある。通常は500m以上の深場に潜んでいるが、2月から5月までのあいだ、産卵のために250m前後の岩礁まわりに群れてくる。電動リールが普及し、250mの深場もさほど苦労しないで釣りを楽しめるようになった。

【調理手順】
  1. ウロコをていねいに取り除く。アコウダイはウロコが硬いのでウロコ引きを使うとよい。
  2. 水洗いをしてから水気を取り、エラとハラワタを取り除き、頭を落として三枚におろす。
  3. 腹骨を切り取り、片身の中央の血合い骨の両側に包丁を入れて五枚におろす。
  4. 皮を上にしてまな板に乗せ、その上をぬれ布巾でおおって熱湯をかける。こうすると皮にだけ熱が通る。
  5. すばやく氷水に入れて十分に冷やして、水気をふき取ってから平造りにする。

イシモチの天ぷら

イシモチの天ぷらというのはあまり知られていないが、淡白な身が油に包まれて、さらに旨味をます。天ぷら料理の隠れた傑作の1つである。

【調理手順】
  1. 比較的小型のものを選び、三枚におろして皮をむく。
  2. 小麦粉、卵、水で衣をつくる。
  3. これを半身にまぶして油で揚げる。
淡白な身なので揚げすぎないように注意する。からっと揚げるとさわやかな風味が口の中に滑りこんでくる。

◆比較的小型の魚で作るてんぷらやフライの見栄えをよくするには、下ごしらえのときに尾を切り離さないこと。開いたあと尾を残して中骨だけを取り除くようにすると、揚げあがったときに尾がピンとして料理の見栄えが格段に華やかになる。

鯛のアラ炊き

マダイは刺身よし、煮ても焼いてもよし、また刺身などに使った残りのアラを利用して潮汁、兜焼きなど、おいしい料理がいくらでも作ることができる魚です。今回はアラを使ったマダイのアラ炊きを紹介します。

【調理手順】
  1. 下ごしらえはまずマダイの頭を梨割りすることから始める。頭部の切り口を手前に置き、歯の中央に包丁の歯を入れ、そのまま力を加えて頭をまっぷたつに割る。
  2. 次に頭部を左右に切り分ける。エラの下に包丁を入れ、頭とカマの部分に切り分け、中骨も適当な大きさに切り分ける。
  3. 頭と中骨をザルに入れ、たっぷりの熱湯をかける。これにより頑固なウロコを取り除ける。
  4. すぐに冷水に取り、残っているウロコやよごれをきれいに洗い流し、水気を切っておく。
  5. ゴボウの皮をこそげとって4~5cmの長さに切り、水にさらしてアク抜きをしておく。
  6. 平鍋にゴボウを敷き、その上に下ごしらえしたマダイのアラを並べ、水、日本酒、みりん、ショウガのせん切りを入れて火にかける。
  7. 煮立ったところで砂糖を入れ、さらに醤油を加えてから落とし蓋をして煮る。ときどき煮汁をかけるとまんべんなく煮ることができる。
煮えたところで大皿に盛り、山椒の芽をのせれば出来上がり。ほかの魚の煮物にはないこってりとした味が楽しめます。